2 デートへ行った 第1章
調子に乗った私は、社交辞令なのか本心なのかを確かめるため、 約束よりも少し前の日に1日昼から出掛けるデートに誘ってみた。
1 はじめまして、みなさん。 - 国際恋愛って簡単なのか。
こんにちは、レメビです。
前回の記事で私の来歴?から、デートの約束をしたところまで書きました。
ここから彼の名前をLeyと表記していきたいと思います。
前回の記事に加えて、Leyは30代半ば、私は20代半ばと若干の年の差があることも書いておきます。
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初デートを前に、LINEをもらった。
「都内と鎌倉どっちがいい?」
・・・外国人と鎌倉・・・、乙だねえ。
私の安易な考えで鎌倉へ行くことに。
今まで日本人男性との恋愛もそれなり(それなり以下の経験ばかりだが)
に経験してきたのだが、私と付き合ってくれた男性って、自分からデートプラン考えたり、どこかに「彼女を連れて行く」っていう感覚はなかった気がした。
だから、私が『ここ行きたい』『あれ食べてみたい』を見つけるために王様のブランチを観たり、iPhoneで検索したりを頻繁にしていた。
でもLeyは私にそれらをさせなかった。
Leyだからなのか、外国人だからなのか・・・
私にはまだどっちなのか判断できなかったが、安易に「外国人ステキ☆リードしてくれる☆」と浮かれていた。
鎌倉に着いてその日の天気やウィークデイの話をしながら、自然に「こっちだよ」とリードしてくれる。
鎌倉小町通りを話しながら歩くと、木造のしらす丼屋さんに入った。
食事は何も問題はない。
Leyは箸の持ち方も完璧、生魚大好き、なんならひじきの美味しさまで共感できる完全な『ジャパニーズタン』だった。
私たちには仕事の共通点はもちろん『酒好き』という共通点もあったため、
昼から日本酒。SAKE. 二人で1合。ちょうど良くほろ酔いだった。
熱燗というところも気に入った。
そこでは初めてシラフどうしの会話だったので、
私はまもなく田舎へ帰ること、LAへ長期行く計画をたてていること、
Leyの仕事のスタイル、家族のこと・・・
様々な話をしていたらお店のランチタイムは終わる頃になっていた。
Leyは滅多にiPhoneを見ない。
それも私には心地よかった。
元カレはよくデート中にTwitterやFacebookを見ていた。
見ているだけでだから何をするという訳ではないのだが。
私自身あまりSNSが得意ではないため、(幸せ自慢、キラキラライフ自慢を見るのが辛かった…)iPhoneを頻繁にチェックしない男性というのは株高し!と勝手に思っていた。
そしてスマートにお支払いを済ませてくれると、少し歩こうかと、
「なんで君は英語そんなに話せるの?留学経験もないのに」
「実は、アメリカ人になりたかったらしいの、私。」
「お〜マジか笑 何歳の頃?」
「6歳くらい」
「いいよ、いいと思う。」
「親は海外はハネムーンでしか行ったことないような典型的な会社員だったけど、私がそういうもんだから英会話に通わせてくれたんだ。なぜか、Backstreet boys とか Destiny's Child とか TLC とかに夢中になって、ずっとビデオ観ながら歌ったりダンスしたりしてたの。そして気づいたら日常会話は難なくできるようになってた。」
「そうなんだ、すごいね。僕も今ちっちゃい子どもたちに教えてるけど、小さいときの教育ほど大切で意味あるものはないよね。それにしても君はすごいね。アメリカ人になりたいなんて、6歳の子は言わないよ。歌手〜とかケーキ屋さん、お花屋さんなんてところが相場なのにね笑」
たくさん笑ってたくさん話して、すぐに友達として心を開けたと思う。
そして、Leyは静かで厳かなのだが落ち着くお寺へ連れて行ってくれた。
境内の外に腰をかけて休憩している人や昼寝している人、猫の写真を撮っている人など思い思いの穏やかな休日の午後を過ごしているようだった。
私たちも腰をかけて、1時間程度だろうか、Leyのニューヨークでの仕事の話、生い立ちの話、生まれた町の気候の話などを聞いていた。その中でも印象に残っているのはは、ブルックリンでビヨンセとJay−Zを偶然カフェで見かけたとき、すげーデカかった!って言ってたこと。・・・いやいや、あなたもデカいよ。(Leyは190cm以上ある大柄な人である。)
とにかく、話して話して話しまくった。
現在の落ち着いているLeyがあるのは、このような様々な経験があるからなのだなと思った。
このとき、私は思った。
『あれ?これアメリカ人とか関係なくない?』
多分、国籍、肌の色、言語(認識できるものなら)ってもちろん要素としては重要かもしれないけど、今こんなに楽しくて落ち着いていられて気持ちがいいのは、アメリカ人といるからではないはずだ。Leyだからなのかもしれない。
うん、出会えてよかった。
そのような気持ちを知ることができてよかった。
アメリカ人・・・
お金持ち、イケメン、美人、いい車、港区のマンション、ヴィトンのバッグ、プラダの靴・・・
どれもすばらしい、かっこいい要素だと思うし、素直に憧れる。
でも私はユニクロのニットに無印のデニムでこんなに気持ちがいい。
私たちはお寺の境内に一礼してから、コーヒーが飲める場所を探しに立ち上がった。
〜今日のひとこと〜
simmer:煮る
※鍋パとかでやる、一般的な「鍋」はboilではなくsimmerが意味的にマッチしているようだった。
I made something simmered vegetables and pork with dashi, and served the students at the party.
野菜と豚肉をダシで煮たものを作って、パーティーで生徒たちに振る舞ったの。